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2011年3月

2011年3月17日 (木)

T-Balancer bigNG、およびminiNGの設定について

当サイトは一応雑記系Blogですので、前置きが長いです。

その辺飛ばして、すぐにbigNGの設定方法を知りたい人はこちら、またminiNGについてはこちらへジャンプしてください。

さて、

今回の大地震は、なんでもない日常がいかに脆いものの上に成り立っていたかを、改めて思い知らされた感じですね。被災された方にはお掛けする言葉も見当たりませんが、まずは私も自分にできることを一歩一歩やっていく事が、同じ日本人としてのつとめなのかな、と思っています。
東京に住んでいる自分にとっては、通勤や日用品の心配とともに、福島原発のゆくえが最大の関心ごとですね。首都圏の多くの人もそうだと思います。

こちらはもう見ているひとも多いと思いますが、原子力資料情報室のHPです。
http://cnic.jp/

この研究機関は、反原発の活動団体の1つと見られることが多く、実際そういった面も否めませんが、私は大学の頃、この団体の発起人の1人である高木仁三郎氏のゼミを受けたことがあり、著書の“プルートーンの火”も読んでいました。決して感情的だったり、党利党派に組み込まれたりしない、科学者としての客観的な脱原発を主張されていたと思います。
その後私も卒業・就職して、仕事の顧客として電力会社を担当することも少なからずで、「今の社会ではそうも言ってられないよな」と、すっかりそういう視点を失っていました。
電力会社で接する大半の人は実直で責任感のある方ばかりで、まさに「黒部の太陽」の伝統を感じますが、原子力に関しては長い間、政治の道具として巻き込まれてしまってるんだろうと思います。
しかしこういう事態になると、(運よく事故がこれ以上拡大せず、日本という国が長期的に核汚染されずにすんだら)この観点での議論をもう1度、日本人全員が一緒になって考えるべきではないかと、本当にそう思います。

さて、心配ばかりしていてもいられないので閑話休題。
仕事が休みになって、何もしないのも手持ち無沙汰ですので、今日は趣向を変えて、サブ1号機のTwelveHundred

1200modinside

に、ファンコンとしてT-Balancer bigNG

Tbalancerbig

をセッティングしてみました。

写真の赤丸のところに組み込んで、各ファンやUSBと接続して、ドライバやソフトウェアのセッティングをしていきます。

Bigngin1200
しかし、なかなか単純にはいかず、マニュアルやネットを見てもよく解らないことが多かったので、備忘録兼ねて簡単に手順を書いてみます。

このT-Balancer bigNG は、次のような特徴があります。
① 大出力ファンコンとして使える。

1チャンネルあたり40Wが4チャンネル*。出力も安定している。

  *ただし電圧(アナログ)制御の場合は、全チャンネルの合計で20W
市販のファンコンは1チャンネル10W足らずで、しかも劣化や故障も多いですが、これは本格的で、多数のファンを使う水冷PCに適しています。
またさらにminiNGやFanAmpを組み合わせれば、もっと大出力(~100W)のFANやポンプ等も制御可能です。この辺は補足2に追記しました。

② ソフトウェア制御が可能で、SpeedFanが読み取るマザー&グラボの温度センサとも連動可能。
私がbigNGを使おうと思った理由はこれが大きいです。

bigNGは多数のデジタル&アナログセンサを持っていて、PC内部のいろいろな所に貼り付けることによって、それらの計測する温度とファンを連動させることができます。
こういう機能は、例えばKAZEサーバーなど、もっと安価なファンコンにもある機能ですが、実は私はこの"センサ貼り付け"というのが好きではありません。
昨今のCPUやGPUの発熱は凄いですので、その冷却を悪化させることがないよう、温度センサはちょっと離れたヒートシンク等に貼るしかありませんが、正確さやタイムラグを考えると、CPUやGPUやチップセット、HDDが内部に持っている温度センサをソフトから直接読み取ったほうが確実です。

フリーウェアのSpeedFanを使えば、これらをリアルタイムに読み取って、更に多くのマザーではオンボードのファン端子をそれに連動させて、ファンの回転数を制御することが可能です。

SpeedFanのホームページ
http://www.almico.com/sfdownload.php
SpeedFanの解りやすい解説
http://www.sakura-pc.jp/pc/contents/software/speedfan.html

http://www.sd-dream.com/pasocompass/020102eMachines14.html
SpeedFanは今でも頻繁にUpdateしており、新しいマザーやCPU、グラボにも積極的に対応しています。現在の最新版は4.45になります。

今まで私が使っていた空冷PCではこの機能で十分で、むしろそこらのファンコンよりも信頼性の高い制御ができましたので、もっぱらこちらを使っていました。

しかし、水冷PCになるとラジエター冷却のためのファンもぐんと増え、それらはいざという時には力強く回す必要がありますので、ファン端子に求められる出力も大きくなり、マザーボード搭載(さらにSpeedFanで制御できる範囲の)ファン端子の出力では、とても足りなくなります。

そこで、ソフトウェアファンコンとしてのSpeedFanの良さを生かしながら、SpeedFanの限界を取り払うものとして、bigNGに着目したわけです。

尤も、後でわかったのですが出力の増強や0V出力だけであれば、マザーの(電圧制御可能な)ファン端子にFanAmpを繋げるだけでも可能なことが判りました。bigNGの使いどころは、更に水温やVRMの温度など、SpeedFanでは検出不可能な温度も様々なセンサで検出して、それらを使い分けながら、制御曲線を使ってきめ細かくファンやポンプを制御できるところにあると思います。

bigNGの制御プログラムであるT-Balancer Navigatorは、SpeedFanをソフトウェアセンサとして利用することができます。つまり、SpeedFanはCPUやグラボの内部センサ温度を収集しますが、bigNGは自身のセンサ値に併せてそれらのデータも使って、配下のファンをリアルタイムに制御できるわけです。

この記事では、最初はそういった経緯から、bigNGでSpeedFanをソフトウェアセンサとして使うやり方を主体に書いたのですが、後日より一般的な、bigNGの温度センサを使う方法を主体にしました。実際の利用ではどちらか一方の方法を使うことも可能ですし、併用することも可能です。

私の使い方での決め打ち的な説明も多いですが(例えば温度制御にはCurve modeのみを使っている点など:ただしBigNGはこれで使うことが標準的だと決めつけてます^^)、流量計を使っていない点を除いては、基本的な使い方は概ねカバーしてあると思いますので、ご参考にしていただければ幸いです。

ただ最近は国内のOLIOSPECやCoolingLabではbigNG本体は売り切れていて、なかなか再入荷してきませんね。とはいえ通販で例えばドイツ本国のAquatuningなどから格安で購入でき、日本に直送してくれます。

現状では高負荷時の安定性や、枯れてバグも少ない・それでいて機能豊富という点でこれを超えるファンコンは存在しないので、本格的な水冷システムを組むには、最もお勧めできます。

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1.T-Balancer Navigator 2.12の導入

添付されているドライバーはWinXP時代のものですので、Windows7でUSBデバイスとして認識させるために、Windows7の32bit、64bitに合わせたVCP(Virtual COM port)Driverをダウンロードし、導入します。(現在2.08.12)
http://www.ftdichip.com/Drivers/VCP.htm

ただし、導入といってもこれはドライバーファイルですので、解凍後、bigNGをUSBで接続して、デバイスマネージャーからそれらしいデバイスを見つけてダブルクリックし、ドライバー→ドライバーの更新で、解凍先のディレクトリーにあるドライバーを導入する形になります。

Windowsが自動認識してくれる場合もあります。デバイスマネージャーで図の状態になっていれば、改めてVCPDriverを入れる必要はありません。

Tban_vcp_2

次にリンクから、最新版ソフトウェアをダウンロードし、(msiファイルをダブルクリックして)導入します。(現在Ver 2.12)
http://www.hfx.at/ftp/software/tban-server.msi

ドイツ語でダイアログが進んでいきますが、">"の付いた、多分「次へ」「はい」だろうと予想される場所のボタンを押していけば、それで大丈夫です。

(ちなみに現在、旧mCubedはHFXという会社に買収されており、bigNG、miniNGなどの製品群のホームページもこちらに変更になっています。
http://www.hfx.at/index.php?option=com_content&view=article&id=151&Itemid=212
マニュアル類も上記リンクからダウンロードできますし、通販のページから直接購入&日本直送してもらうことも可能です。)

導入が終わったら基本設定のために、T-Balancer Navigator 2.12を起動します。

1)言語の変更

まずは、デフォルトのドイツ語のままでは、操作自体がさっぱりわからない人が大半だと思いますので、言語をEnglishに変更します。
 Optionen→Sprachauswahl でEnglishを選択し、”Ubernehmen”

Photo_5

2)USBコネクションの確立

次に、USB経由で bigNGとのコネクションを確立します。
T-Balancer Navigatorを再起動し、USB connectionで、図の中央上のように選択し、”Update”

Photo_4   

3)常駐化

Windowsと同時に起動し、常駐するようにします。

図のGeneral settingsで、Start with WindowsとMinimize program at startupをチェックします。

Photo_6

4)Network Navigator Server起動の抑止

なお、Network Navigator Serverが同時に起動すると、T-Balancer Navigatorから操作ができなくなってしまうので、こちらは常駐しないようにします。

具体的には、Network Navigator Serverを一度起動し、図のOptions→Run Navigator Server with Windowsのチェックがついていたら外し、終了します。

Photo_7

5)再起動

以上で再起動すれば、操作できるようになるはずです。

なお、Windows起動時にはタスクバーに最小化されていますので、右クリックでRestoreを選ぶとT-Balancer Navigatorのメニューが表示されます。

Photo_11

(操作が終わったらPhoto_8 で最小化すること。Photo_9 を選ぶと終了してしまいます。)

(Windows8 に関する補足)

① Windows8の環境では、T-Balancer Navigatorが以下のメッセージを表示して、うまく起動しない場合があります。

Tbanonwin8error

その場合次の方法で、常に管理者権限で動くようにしてみてください。

- C:\Program Files (x86)\mCubed\T-Balancer Network Server (alpha)\Navigator 2.12にある "T-Balancer Navigator v2.exe"を右クリックして「プロパティ」 を開く。
Tbanonwin8errorresume

- 上図右側のように、「互換性」タブで下の「特権レベル」の「管理者としてこのプログラムを実行する」をチェックして「OK」

また、「Laufzeitfehler '6'」 のメッセージで起動しない時は、同じくプロパティで互換モードの「Windows98/Me」をセットしてみてください。
Tbancopmatibility

以上で動くようになると思いますので、ご確認ください。

② 64bit版Windows8の場合、T-Balancer NavigatorやSpeedFanがうまく自動起動しない、という問題が起きることがあります。
その場合の解決策はこちらにまとめてありますので、ご参照ください。

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2.FAN回転数の制御について

さて、今回bigNGを使う最大の目的である、ファンの制御です。

1)制御モードを”Overview curves”にする。

センサの温度に従って3種類ほどの制御モードがありますが、ここでは最も便利な、”Overview curves”で制御することにします。
これはASUSマザーのFan Xpertを使ったことがあれば、それに近い感覚と言えるかもしれません。温度とファン出力の"制御曲線"を作成することで、自動制御することができます。

Operation modes→Overview curves を選択します

Bigng_curvemode_2

真ん中上の1~4で対象の出力チャンネルを選び、TemperatureとControlに数値を入れていくことで、温度に合わせた出力%を設定していきます

入力が終わったらAcceptを押すことで、bigNGの動作に反映されます。

同じ操作を必要な出力チャンネルについて繰り返しますが、ExportとImportを使って、一回設定した制御曲線をほかのチャンネルにコピーしていくこともできます。

注) 後述するようなSpeedfanのソフトセンサを使って制御している出力チャンネルに関しては、ここのAcceptをおこなうと、SpeedFanセンサとの関連づけが一旦外れます。

したがって、該当のチャンネルで、ここの画面で何らかの変更を行ってAcceptの操作をした場合は、必ず後述の「active化」を再度おこなって、ソフトウェアセンサとの関連づけを元に戻しておいてください。

ちなみにこれもbigNGがスグレモノな所ですが、ここの出力はほぼ電圧(V)値%ですので、0%にすれば、出力側も0Vになります。

その場合、もちろんファンは止まりますが、それだけではなく(中途半端な電圧で、通電しながらファンが回らない、という危険な状態ではなく)安全に止めることができるわけです。

そこからある温度に達したら、いきなり(例えば)7Vで回りだす、というようなセッティングが可能です。この辺簡単なようですが、そこらのファンコンではなかなかできない事です。

なお、T-Balancerはデフォルト値として、センサ温度で警告が出るしきい値が低め(60℃前後)に設定されていますので、ここをもう少し高めに設定しておくのがお勧めです。

Configuration→Fan channelsで各出力チャンネルを選んで、

Bigngfansetting

図の赤丸のうち、「Critical」と「Switch off deactivated」をクリックして、いずれも90℃以上に設定しておきます。(Switch off deactivatedが最も高くなければならないので、先に99℃くらいに設定します。) この温度を超えると警報音が鳴ってファン出力を強制的に100%にし、可能ならシステムのシャットダウンも試みたりするようなのですが、逆に言えばこの温度を超えるとbigNGは制御を放棄してしまうので、警報の機能を使いたい人以外は、ここを高い温度に設定したほうが使い易いと思います

またこの図の「Hysteresis」は履歴記憶の機能で、ここでは例えば2℃の幅で、温度が一旦上がってから下がる時のファン回転数の連動を、わざと遅らせるオプションです。ファンが神経質に動いたり止まったりすると耳障りですので、その辺に対応した機能になります。

もう1つ、Blockage recognitionのチェックボックスは、ファンが止まりそうになると自動的に出力を上げて止まらないようにする機能の選択です。bigNGの典型的な使い方を考えると、デフォルトのままで使わない(チェックしない=Blockoff)が良いようです。これについては、前後しますがminiNGのほうで説明してありますので、必要でしたら参照してみてください。

2)SpeedFanをソフトウェアセンサに設定

次にこの”温度”のソースを、SpeedFanの温度センサに設定する方法です。

なお、SpeedFanを使わず、bigNGのセンサのみで制御したい方は、補足1を参照して設定したのち、ここと3)は飛ばして、4)に進んでください。

SpeedFanのソフトセンサとbigNGのセンサを併用したい場合は、補足1を参照したのち、ここに戻っていただければ良いです。出力チャンネル毎にどちらを使うかを、4)で選ぶことができます。

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さて、T-BalancerでSoftware Sensor→Speedfan Sensorsを選択し、参照するセンサを選択します。

Photo_24

これだけだと、どれがどこの温度だかわかりませんので、同時にSpeedFanのConfigure→Temperaturesの画面を開いておくと良いと思います。

Photo_14

今回は、Temp1=GPU1の温度、Temp2=GPU2の温度、TEMP4="マザーが検知したCPUの温度"という3つの温度で、ラジエターファンを制御することにしました。

まあ本当はラジエターファンは、メイン機のように水温にあわせて制御するのがBestなのですが、今のところサブ2号機には水温センサを組み込んでいないので、これら3つ温度が上がってきたらそれに合わせてラジエターファンを増速する、という設定にしています。

(11/28追記: 後日ラジエターファンは、水温センサを使った制御に変更しました。しかしHDD冷却ファンは、Speedfan経由でHDD温度を見て、「どれか1個でも制限温度を超えたらHDD冷却ファンを回し始める」という形で、Speedfanとの連携機能を活用しています。

HDDは大量に積んでいますので、個々にセンサを貼り付けるよりこの方が効率的ですし、またSpeedfan経由のSMARTのデータのほうが信頼できます。)

3)(ソフトウェアセンサ版)制御Matrixの定義とActivate

次にこのTemp1、Temp2、Temp4と、各ファンの出力チャンネルを関連付けします。

Software Sensor → Sensor configuration を選びます

Bigngsws01

SpeedFanのソフトセンサに連動して制御したい出力チャンネルのそれぞれで、Temp1、2、4のうち使いたい温度センサをチェックして、次に該当チャンネルの「not active」をクリックして、「active」にします。

Bigngsws02

「active」となって緑のチェックマークが付けば関連付けOKです。

.

4)出力チャンネル毎の設定

次に、対象の出力チャンネル毎の制御方式を設定し、またPWM制御かanalogue(電圧)制御かを選択します。

Configuration→Fan channels→設定したい出力チャンネル
を選択し、

下図の真ん中下の黄色の部分で

-SpeenFanのセンサで制御したいチャンネルでは「Software sensor」が、

-bigNGのセンサで制御したいチャンネルでは「Response curves」が、

それぞれチェックされているかを確認し、そうでない場合はそこをクリックします。

「Software sensor」をクリックすれば前項2-3)の画面になるので該当チャンネルをactiveにし、また「Response curves」をクリックすれば2-1)の画面になるので、(1~4から)該当チャンネルを選んで、右下のAcceptを押します。

それでこの画面に戻れば、正しくチェックされた状態になっているはずです。

次にこの画面の右下で、PWMかanalogueかを、クリックして選択します。*注1)

Photo_17

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注1)ここをanalogueに設定すると、0Vから12Vの電圧でチャンネル出力を制御します。出力%に応じた電圧で正確な制御ができますが、bigNG1台でanalogue 20W(1.6A程度)が上限です。

ここをPWMに設定すると、電圧制御ではなく、12V出力の短時間のON-OFFで制御するようになり、大出力(bigNG1台で80W)までカバーします。 ただし一般的な4ピンPWMファンのように、12V電源入力と別に制御用パルス信号を入れて制御するのではなく、12V供給そのものを一定周波数でON-OFFしながら、ONの時間の割合を変えることによって供給電力を制御しようとしますので、普通の3pinファンや水冷ポンプも制御できますが、どのように動くかはファンやポンプ次第です。 (PWMの周波数そのものはConfiguration-ExtendedSettings-Frequencyで調整可能です。)

LaingのD5のようなポンプはこのPWMで制御可能です。PWMはもともとそちらを想定した機能に思えます。
うちのD5を例に取ると、出力設定60%で約2000rpm、80%で約3500rpm、100%で4600rpm、0%で完全停止、と、結構きめ細かな制御が可能です。

ただし同じLaingポンプでもDDCの場合、うちではPWMモードがうまく働かず、analogueモードならうまく制御できました。
bigNGのanalog出力を限界まで使ってしまうため1個の制御がせいぜいですが、DDCの制御をしたい場合はご参考まで。

ファンの制御も大量に(7個程度以上)ぶら下げる場合は、出力の関係上PWM制御になりますが、ファンの場合それほど数が多くなければ、analogue制御にした方が細かい調整が出来て、使い易いと思います。

(PWMでファンを制御すると、なかなか出力%に比例した動きにならないので、全開、中間で回す、止める、の3段階くらいの制御だと思った方が良いです。あまり出力%を下げてもFANの回転数とPWMの周期が共振してノイズが煩いこともありますし、LEDファンは発光がチカチカします。
一応T-Balancer のオプションに、このPWM信号をならして0~12Vの平坦な電圧に変換するAttenuator というユニットもあります。ただ1個あたり出力6W迄なので、PWMモードの大出力を活かすにはbigNGの出力を沢山分岐させてそれぞれに繋げる必要があり、FanAmpとどちらが使えるは微妙なところ。)

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以上でセッティングは終わりです。設定内容はプロファイルとして保存して、起動時に読み込まれるようにします。

Profiles→Load/Save の画面を開き、Save current profileをクリックして、適切なプロファイル名を入れてOK を押し、保存します。

*ただし、何かの原因でシステムが異常終了すると、再起起動時にデフォルトのプロファイル(Default)に切り替わってしまうことがあるようです。したがって特に理由がない限り、常用するプロファイル名は"Default"で上書きしてください。

Bigngsaveprof

次に起動時プロファイルとしてこれが読み込まれるように、Profiles→Changing profilesで、Start-up profile欄で、上で保存したプロファイル名を選択します。

*上の理由で、ここのプロファイル名も基本は"Default"を選んでください。

Bigngdefaultprof

これで一旦T-Balancer Navigatorを終了させた後、PCを再起動してみて、(起動直後に回転数が上下しますがその後)設定した回転数になるか、温度は正しく指定したセンサを読み取っているか、確認してください。

もちろんSpeedFanも連携させる場合、自動起動させる必要がありますが、その設定方法は割愛いたします。(Windowsでの一般的な自動起動の方法は、この辺もご参考に。)

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3.その他Tips

1)ファンの特性を測定する。

出力何%の時に回転数がどのくらい(rpm)になるかは、ファンによって変わります。
また、bigNG同士(miniNG同士)でもこの辺は個体差があるようなので、導入のたびに特性を測定するのが望ましいようです。

この場合、あらかじめbigNGに使用するファン/ポンプを繋げた上で、いろいろ出力%をマニュアルで調整しながら、どのくらいの出力でどのくらいの回転数(騒音)になるかを耳とセンサで測定して把握しておくのが重要です。それを基に2-1)の出力カーブを決めていきます。

出力をマニュアルで変えていくには、以下のようにします。

Configuration→Fan channelsで、一時的にマニュアル制御したい出力チャンネルを選び、図のように真ん中下の黄色いところにある「Manual mode」をクリックします。

Bigngmanumode_3

すると更に図の下のほうにあるようなダイアログが出てきますので、適当な%を入れて「OK」をクリックします。

これでこのチャンネルはマニュアルモードに移行しましたので、右上のダイアルをいろいろ変えながら、ファンの音と、真ん中上に表示されるrpmを確認し、出力%との関係を把握するようにします。*注2)

Photo_19

これに沿って、2-1)の出力カーブを再設定します。

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*注2) 2-4)でPWM制御を選んだ場合、ここで表示されるrpmはPWMのパルスを拾ってしまいますので、正しい値になりません。実際に音や動きを見て、回転数の傾向を判断してください。

以上で測定が終わったら2-4)の手順に従って、元の制御方式(Software sensorかResponse curve)に戻してください。

2)ファン出力値のモニター表示

Monitor → Monitor Fan Sensor をクリックすると、下の右側にあるような、小さなモニタ・ウィンドウに、各チャンネルの出力%と制御方式、制御温度が表示されるようになります。

Photo_21

他にもMonitor sensors bigNGだとアナログセンサ、Monitor sensors digitalだとデジタルセンサ、 Monitor SoftSensだと(SpeedFan経由の)ソフトセンサの検出温度が表示されます。

また、Panelをクリックすると、各チャンネルの出力%が次の図のようにダイヤルで表示されます。タスクバーのT-Balancer Navigatorアイコンを右クリックして、「Show panel」を選んでおけば、PCを再起動してもデスクトップに常駐するようになります。

      Tbanpanel

ここでCUR(Management curveモード)やSWS(Software sensorモード)は、現状の各チャンネルの制御方式を示していますが、その前のチェックボックスをクリックすると、一時的にそのチャンネルを手動(マニュアル)モードに切り替え、ダイヤルで操作できるようになります。ファンを一時的に止めたい/全開にして急速冷却したい、ときなどに便利です。

チェックボックスをもう1回クリックすればチェックマークは消え、元のモードに戻るはずですが、SWSの場合は戻らず、CURになってしまうようです。SWSのチャンネルはいじらないか、いじる場合は操作後、Software Sensor → Sensor configurationで2-3)の画面を開き、該当チャンネルをActivateし直してSWSに戻しておいてください。

3)デジタルセンサ1個は接続しておく

マニュアルに書いてありますが、デジタルセンサを全く使わない場合でも、最低限1個は接続しておかないと、バスのエラーが起きてbigNGが再起動を繰り返してしまうことがたまにあるようです。

したがって、最低限1個は繋げておきます。ただ繋げておくだけでは勿体ないですので、例えばbigNG自身のヒートシンクにセンサを貼り付けて温度をモニタできるようにしておくのも良いと思います。

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補足1. bigNGの本体センサによる制御について

まさかの応用編追記です。(2011/11/24)

というより、bigNGを使う方はSpeedFanとの連携よりも、本体センサを使ったファンコントローラとして使う方が普通だと思いますので、こちらのほうを基本編とすべきかもしれませんね。

私の場合は経緯から、SpeedFanのソフトウェアセンサのみを使った構成から始まりましたが、後日サブ1号機を改装した際に、水温センサを取り付け、それをアナログセンサとしてラジエターファンを制御する方式に変更しました。またZ68ITX機を制作した際には、新規にbigNGを取り付け、ケースファンはVRMにデジタルセンサを付けて連動、4台のPCで共用している屋外ラジエターのポンプ(D5×2台)は水温に連動してPWM制御、HDDファンはSpeedFanをソフトウェアセンサとしてHDD温度と連動という、両方式の併用の形にしました。

以下は、その辺で経験したことの備忘録です。

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1)センサ類の接続

写真のようにデジタルセンサ、およびアナログセンサを接続します。
Connectngbigng

アナログセンサは付属のものでも良いですし、別途購入した各ベンダ製の水温センサも大抵は使えます。(多少誤差はありますがいずれにしろキャリブレーションで調整しますし、多くのベンダ製のものは互換性があります。ただしKoolance製は別で互換性がありません。)

向こう側がデジタルセンサで、向きを間違えやすいのですが赤いケーブルが向こう側になるようにします。上下のどちらに挿してもデジタルセンサの番号(0、1など)で区別されます。

また、真ん中に3本挿さっているのがアナログセンサで、上下は問いませんが縦方向に接続します。向こう側から1,2,3,4番になります

2)温度センサのキャリブレーション

デジタルセンサ、アナログセンサとも、個々に特性が違いますので、できるだけ正しい温度で機器を制御したい場合は、キャリブレーション(補正)が重要です。

(尚、以前はここでデジタルセンサは補正不要なので、そちらを基準にすれば良いという説明をしていましたが、デジタルセンサもかなり補正が必要なことが判りました。それも併せて解説します。)

例えばアナログセンサの場合、

T-Balancerにて、Configuration→Sensor Analogue→bigNG Analogx

にて、補正したいセンサを選びます。(デジタルセンサの場合はSensors Digitalを選んで、以降は同様です。)

Bigngsensorsetting_name_and_

余談ですが、図の赤丸のSensor nameで、センサ名称を変更できます。(測定対象によってCPUとかHDDなど、判りやすい名前が付けられます。)また、Celsiusは摂氏℃で表記することを意味します。

また、補正するためにはできるだけ正確な温度計と比較して補正値を決める必要がありますが、正確な温度計として「補正済みのセンサ」をほぼ同じところに貼り付けて(また、水温計の補正の際には、近くのフィッティングに補正済みセンサを貼り付けて)、温度を比較していくと良いと思います。

広い温度範囲での比較のために、例えば水を入れたカップとお湯を入れたカップに貼り付けて測定する、というのもお勧めです。

*その基準になる「補正済みセンサ」のそもそもの補正方法ですが、私は写真のように、

Sensorcalib

リザーバーにワイン温度測定用の(昔ながらの)温度計を浸して、アナログの水温計を付けたりフィッティングにデジタルセンサを貼り付けた上でポンプを回し、温度が安定するまでしばらく置いてからbigNGで測定し、それを氷水やお湯の何通りかで比較して、下にある補正値を決めました。)

次に、下図で赤丸で書いてある、relativ% とabsolut℃ を補正していきます。relativ% の補正値は真ん中付近にあるCalibraitonの%の枠内に入力、またabsolut の補正値は、absolut の文字をクリックすればダイアログが出てきますので、そこに入力します。

Bigngsensorsettingcalib

relativ%とabsolut℃の関係は以下の通りです。relativ%で目盛の倍率を、absolut℃で全体のオフセット(ずれ)を補正します。

Bigngsensorsettingcalibgraph_2

簡単な補正方法としては、補正したいセンサで1℃上がる時に実際の温度(補正済みセンサの温度)が何℃上がるかの比率から%を決め、それを入力した上で、補正済みセンサの表記温度と比較して、absolut℃の補正値を温度が一致するように入れる、という方法で良いと思います。

次の図はアナログセンサ(水温計)の補正の例ですが、relativ%は100%と補正不要だったものの、absolut℃は-4.5℃の補正が必要でした。

Analogcalib

次の図はデジタルセンサの補正の例ですが、relativ%は183%、absolut℃は-19.5℃と、いずれも大きな補正が必要でした。デジタルセンサだから正確という訳ではない、という例です。

Digitalcalib_and_hikakub

ただデジタルセンサは一種の赤外線センサ(のはず)で、劣化や取り付け方による違いが少ない点が利点になりますので、一旦補正してしまえば、良い基準温度計になると思います。

最も制御したい(ファンが回転を始める、などの)温度域でできるだけ正しく補正できれば、それでOKだと思います。

3)制御曲線とmatrixの設定

Curve modeの制御曲線の設定自体は、bigNGのセンサでもソフトウェアセンサでも、同じ方法で設定します。

違うのはセンサと各出力チャンネルの関連づけで、これは図のように

Bigng_hwsensormatrix

Configuration→Assignment→Matrix でおこないます。

出力チャンネルごとに、制御のために温度を参照したいセンサを指定します。

ここで1つのチャンネルに2つ以上のセンサを指定することもできます。その場合、それらの中の最高温度が制御に使われます。

指定しおわったら「Transfer Assignment」のボタンを押し、指定内容をbigNGに反映します。

あとは本文2-4)以降を実施していけば、bigNGの本体センサによって出力チャンネルが制御されるようになります。

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補足2.miniNGの設定、およびその他のbigNG周辺機器について

まさかの応用編その2 です。私の場合はFusion機を制作した後、一旦ケースをZ68ITX機に追い出されたため別のケースで完成させたのですがその際に、基本はファンレス運用としつつケースファンと外付けHDDファンを、それぞれの温度が安全な範囲を超えて上昇した時だけ回す制御が必要になり、そのためにminiNGを取り付けました。

bigNGを付けるほど大袈裟なシステムじゃない、でも必要な時以外はファンを止める制御が必要、という要件に対して、miniNGの機能は十分でした。
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1)miniNGの概要

miniNGはアナログ温度センサを2系統、出力チャンネルを2系統持っており、bigNGの機能をかなり簡略化したものです。

とはいっても出力はbigNGがPWM80W/アナログ20Wなのに対して、miniNGはPWM100W/アナログ25Wですので、miniと言いながら兄貴分より出力は大きいです。

値段もbigNGより安く、一旦設定した後はブラックボックスとして安定して使えますので、bigNGを使うほどの規模ではないがきめ細かい制御をおこないたい場合、あるいはPC本体から離れたところに置いてあるラジエターボックス等の制御に向いていると思います。

なお、bigNGは周辺機器としてminiNGの他に、FanAmp、SensorHub、digital sensors Expansion setも使うことができます。このうちminiNG、FanAmpはbigNGなしでも使うことができますが、一緒に使うとより便利になるものです。これらの関係図は以下の通りです。

Tban

ここではminiNG以外の細かい説明は割愛します(私も使っていないので正直詳しくはわかりません)が、簡単に言うと、bigNGに繋ぐことでSensorHubはアナログセンサを6個、digital sensors Extension setはデジタルセンサを6個まで増やすことができ、全てbigNG本体のセンサと同等に使うことができます。

またFanAmpはマザー等のファン端子に繋ぐこともできますが、bigNGのファン端子(出力チャンネル)に繋ぐことで、bigNGの制御下のまま大出力のアナログ(電圧)制御をおこなうことができます。(1個あたり25Wまで・出力チャンネルから分岐させて繋げれば何個でも接続可能)。bigNGが制御するチャンネル数は4個のまま変わりませんが、必要なだけ分岐させることにより、電圧制御でないとうまく動かないファン等を同時・大量にコントロールできるようになります。(尚、FanAmpはminiNGと組み合わせても使えます。)

後述のようにminiNGとbigNGは、接続しても連携して動くことはなく、単にT-Balancer Navigator から一括して管理できるようになるだけですので、bigNGの能力を単純に増強したい場合はminiNGを増設するのではなく、例えば利用できるセンサを増やしたい場合はSensorHubやdigital sensorsを使う、またファン端子(出力チャンネル)毎の出力を増やしたい場合はFanAmpを使うのがシンプルな方法です。

ただminiNGとbigNGの接続に全く意味が無いわけではなく、独立して制御できるチャンネル数が増やせるというメリットはあります。
もともとbigNGは1つのシステム(1つのT-Balancer Navigator)毎に1個しか制御できませんが、miniNGは1つのbigNGに2つ付けて独立して制御できます(ジャンパ0:ADRで区別できる)ので、合せて8チャンネル独立制御、というシステムも作れます。

2)bigNGとの機能比較

さてminiNGの機能についてですが、bigNGにあってminiNGにはない機能は、(いろいろありますが重要なのは)以下の点です。これらがそれほど重要でなければ、miniNGが良い選択肢になります。

①デジタルセンサの有無。

bigNGは劣化の少ないデジタルセンサが使える。

ただし水路に埋め込むタイプの水温計は基本アナログセンサなので、水冷PCで水温制御に使う限りはそれほど重要な差ではありません。使えるセンサの絶対数が少ない、というのが、使い方によっては弱点になります。

②miniNGはPCから直接セッティングできない。

miniNG単独ではPCに接続することはできず、本体機能としてはジャンパピンとダイヤル(potimeter)2個でセッティングしていくことになりますが、これが結構大変で、センサ値や設定内容を画面で確認することができず手探りのセッティングとなり、個人的には実用性はないと思います。

bigNGを一時的にでも繋ぐことで、miniNGはPC側の制御ソフトであるT-Balancerから細かくセッティングして記憶させ、また稼働確認することが可能になり、実用性はぐっと上がります。したがって実質上、bigNGを1台でも持っている人向けの製品です。

③(同じく)PCから直接監視・操作できない。

miniNG単体では何の表示もされませんので、センサ温度が一体何℃なのか、あるいはファンは設定通りに回っているかなどを、一切監視することができません。実際にファンが回ったり止まったりしているのを見て、ああ制御してるんだなぁ、と気づくくらいです。(上限温度で警告音を出すことくらいはできますが。。)

この辺もbigNGに繋ぎっぱなしにしておけば、T-Balancerからセンサ測定値やファン出力の状況をリアルタイムに監視でき、また必要があればファンをマニュアルで調節することも可能です。

ただしこの使い方では、miniNGをbigNGの単なる拡張ユニットとして使うことになり、bigNGより安価でコンパクトな点がスポイルされますし、一方でbigNGの機能拡張ユニットとしても機能が不十分です。(下記④の通り)。

恐らくminiNGとbigNGの接続機能は、主にminiNGの設定や微調整の際に役立つものではないかと思います。

④miniNGのセンサと出力チャンネルの関係は1対1で固定されている。bigNGと繋げてもこれは変わらない。

bigNGのように、出力チャンネル毎に複数の温度センサを組み合わせて制御したり、個々に制御曲線を替えたり、SpeedFanをセンサとして使ったりすることは一切できません。2個の出力チャンネルにはそれぞれ1個づつのアナログセンサのみが割り当てられていて、その測定値のみで制御することになります。

これは、bigNGに接続しても同じです。bigNG側のファン制御のためにminiNGのセンサを使うことはできませんし、また逆にminiNG側のファン制御も相変わらず、固定された1個のセンサだけしか使えません。

つまりbigNGにminiNGを接続しても、独立した2台のファンコンを1つのT-Balancerで管理するようになるだけ、というイメージになります。

以上の制約はありますが、いずれにしろ監視よりもポンプの制御、ラジエターファンの一括制御などが目的なら、miniNGは非常にシンプルで便利です。以下では、これをT-Balancer Navigatorから設定する手順をご説明します。

3)miniNGの設定手順

T-Balancerのメニューについて。

Miningmainmenu

miniNGの設定には、T-BalancerのminiNGのメニューの中の、mNG sensors、mNG channels、mNG curve modeの3画面だけを使います。他にConfigurationの中にも同等の画面がありますが、そちらを使う意味はあまりありません。(bigNGと一括して管理する際の一覧性を良くするために、そちらにも同等の画面にアクセスできるようになっているんだろうと思います。)

①miniNGをbigNGに接続する。

miniNG付属のケーブルを使って、写真のようにbigNGとminiNGを接続します。(端子はそれぞれ上下2段ありますが、いずれもどちらに挿しても構いません。)

Bigngmining_connect

miniNGにも、PC本体から4pinペリフェラルケーブルを繋いで、電源を供給します。

②アナログセンサとファンの接続

写真の②9、10番ピンのところにアナログセンサ、またIa、Ibのところにファンを接続します。

Mining_

アナログセンサの9番(A)はIaのファン制御用、10番(B)はIbのファン制御用に固定されています。関連付けを変えることはできませんので、接続時に逆にならないように注意してください。

③温度センサの補正(キャリブレーション)

さて、センサは結構な誤差がありますので、bigNGの場合[補足1-2)]と同じように、キャリブレーションが必要になります。

T-Balancerの miniNG→mNG sensors にて、A,Bそれぞれのセンサの計測値が表示されます。

Miningcalib

それぞれのrelative calibrationがbigNGのrelativ%、absolute calibrationがbigNGのabsolut℃ に相当し、それぞれクリックして補正値を入力していきます。

キャリブレーションの方法はbigNGの場合と同じく、信頼できる温度計を使って、水やお湯などの温度で比較しながら行うのがベストです。
一旦比較したセンサを保管しておけば、以後はそのセンサを基準に他のセンサも補正できるようになります。この辺もbigNGと同じやり方になりますので、詳しくは[補足1-2)]を参照してください。これをセンサA、Bのそれぞれでおこないます。

④出力チャンネル毎の特性の設定

出力チャンネルの各出力チャンネルは、図の画面から、

Miningfanchannels_2

赤丸のところをクリックすることで、チャンネル毎に以下の特性を設定することができます。(重要な順に並べてあります)

-Temperature limit

上限温度の設定で、クリックすれば変更できます。この温度を超えると自動的に100%出力になり、警告音が出ます。もともとデフォルトでは水温を想定してあるのか、これが低め(70℃)の設定になっていますが、CPUなどの場合瞬間的にはもっと高い温度になる場合もあるのに対し、ここで設定した温度以上には制御曲線が定義できなくなってしまうので、miniNGの警報機能を使いたい時以外は、ここは高い温度(99℃とか)に設定したほうが使い易いと思います。

-analogue/PWM

ファン制御の方法です。[詳細は本文2-4)の注1を参照してください。]ここをクリックするごとに相互に切り替わります。

analogueのほうが、きめ細かく正確な制御ができますので、それほど必要な出力が大きくなければ(~25W)analogueがお勧めです。ポンプなど出力の大きなデバイス制御には、PWMを使うことになります。(チャンネル毎に50Wまで

-Blockoff

出力電圧を下げていったときにファンの回転が止まったら、止まらない電圧まで自動的に上げるための機能です。クリックするたびにON/OFFが切り替わります。

私のように意図的にファンを止めたい場合や、ファンやポンプの回転数がうまく拾えない場合は、意図しない動作を防ぐためにもOFFにするのが良いと思います。

⑤Curve modeの設定

miniNG→mNG curve modeで、センサ温度とチャンネル出力の関係を定義します。

Miningcurve

上図で「mNG channelA」、「mNG channelB」 の部分をクリックすればそれぞれの欄が赤くなり、各チャンネルの制御曲線が表示されますので、順に設定していきます。

制御曲線の設定方法は、bigNGと殆ど変りませんので、本文2-1)を参照してください。

設定後、下図赤丸部のそれぞれのcurve をクリックすればチェックマークが付いた状態になり、各チャンネルがこの制御曲線に合わせて制御されるようになります。

Miningcurvemark

このモードでは細かな出力制御や、ある温度以下ではファンの回転を完全に止めるような制御ができ、miniNGを使う大きなメリットになります。

またこの画面から、Hysteresisの設定も可能です。これもbigNGの機能と同じですので、本文2-1)もご参照ください。ここに2℃と設定すれば、センサ温度がふらつく際に、温度が下がる局面では制御曲線を2℃シフトすることでファンの制御を意図的に鈍くして、例えばファンのON/OFFがカチカチと頻繁に起きることを防ぐことができます。

⑥miniNGへの保存と、poti meterの調整

Curve modeの設定を終わらせた後、⑤と同じ画面で、

Miningcurvemodeset

赤丸部のlocal control をそれぞれクリックすることで、設定値がminiNGに送られてlocal control モードに切り替わります。(local controlの文字がグレーアウトします。)

これを両方のチャンネルで行うことによって、ここまでの設定が全てminiNGに送られ保存されますので、以降はbigNGから切り離しても、単独で動作するようになります。(うまくいかない時は、もう1度「curve」の文字をクリックし、local controlの文字を浮き上がらせた上で、これをクリックしてください。)

ただし、もう1点だけ調整が必要です。

ここまでのminiNGの設定はT-Balancerから全ておこなっていましたが、この1点だけminiNGを直接操作する必要があります。操作対象は写真で赤丸のついている2つのPotimeterで、

Mining_potiab

目的はチャンネルA、Bそれぞれでグラフ赤丸部の「Curve offset」値を調整するためです。

Miningcurveoffset

この値だけは何故か、T-Balancerから調節することができず、local controlに切り替わる前は0なのですがlocal control に切り替わった途端に、(2個のPotimeterの未知の「ダイアル値」がそれぞれセットされ)ここに出現します。

これは後から動作温度にオフセットを設定して微調整するのに使えますが、これを使うとlocal controlに切り替える前と後で動作温度が変わってしまいますので、セッティングが安定するまでは0にしておいたほうが良いと思います。

具体的には、このCurve offsetがチャンネルA、Bそれぞれでゼロになるように、(miniNG付属の+ドライバーで)上の写真で対応するpotimeterを回して調整します。

図のT-Balancer画面から、まずチャンネルAをクリックした後、チャンネルA調整用のpotimeterを回してCurve offsetの数値が(ほぼ)0になるようにしてください。

Miningcurveoffseta

(potimeterのダイアル値は結構ふらつき、数値が反映されるまでのタイムラグもありますので、慌てずゆっくり回して調整してください。)

同じようにチャンネルBをクリックして、チャンネルB調整用のpotimeterで、Curve offsetの数値がほぼ0になるように調整してください。

Miningcurveoffsetb

以上でminiNGの設定は完了で、bigNGから切り離して単独で設定通りに動作するようになります。大きさも極めてコンパクトなので、ケースのちょっとした空きスペースに固定して使える点も良いですね。私はこんな感じでPCケース横のHDDボックス上に固定しています。

Mining_photo

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まとめ

以上、最近はbigNGに並ぶ高機能水冷用ファン&ポンプコントローラーとしてaquaero 5も人気があり、こちらは後発だけあって5インチベイ取り付けのグラフィカルなディスプレイやリモコンなど、機能面だけでなく見て楽しむ・操作して楽しむ、という点も魅力的で、所有欲をかき立てられます。

それに比べるとT-Balancer bigNGはディスプレイもなく地味ですが、その分PC内で場所を取らず、それでいて出力は大きく発熱は小さく、価格も(比較的)安く、便利なオプションも豊富です。なにより現在ウチでは24時間365日稼働のサーバーで使っていますが、バグもなく常に思った通りの動きをする、という枯れ具合で、aquaero5はまだまだこれに遠く及ばないと思います。

必要になればマウスで画面上の手動ダイヤルを操作することも可能ですし、ソフトウェアセンサ(SpeedFan)と連携できるのも、現状bigNGの大きな優位点ですね。

値段も一般的なファンコンに比べれば安くはないですが、本格的で実用性の高い機能が豊富であることはもちろん、一度組み込めばシステムを変えても長く安定して使える信頼感があり、市販のファンコンにありがちな「壊れる」「だんだん出力が低下する」といった劣化も、経験上皆無です。
私の場合ファンコンはPCケースの飾りとしては全く評価しないので(というより、5インチベイを1個も無駄に使いたくはない貧乏性です^^;)、本来は水冷システムに限らず普通のPCでも、そこらのファンコンよりずっと元の取れる買い物ではないかと思えます。

弱点としてはただですらドイツ語を基本とした情報が多く、英語や日本語でまとまった情報もなかなかないという点に加えて、仮に日本語マニュアルがあったとしても多分わかりにくいと思われるようなマニアックな造り、という点でしょうか。非常に取っ付きにくい製品なのですがそれだけに、使えば使うほど楽しくなる製品なので、私の解説が少しでもその手助けになればと思います。

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残念ながらドイツ語で本国に伝えられないのですが^^;、今後の発展の方向性について欲を言えば、単に"温度"だけではなく、センサ間の"温度差"での制御や、更に気温計や湿度計とも連携できないものかと思います。

うちの現状では、(後日追加した)屋外ラジエター系のポンプにはD5を2個直列で使っているのですが、bigNGで制御して、水温が設定温度以下なら2個とも最低出力で稼働させています。
D5は出力が低ければほぼ完全に無音で動きますので、1個をそこそこの出力で使うより2個直列にして最低出力で使った方が、能力は変わらず静音面では有利なわけです。また万一片方が故障した時も連続運用できます。
水温が上がってくれば2個とも出力を上げていき、一定温度を越えたら屋外ラジエターファンも作動開始させる設定にしていますが、何℃でその辺を切り替えていくかは、(現状季節によって設定温度を変えていますが)本来は気温と水温の差がどれだけあるかで制御するのが理にかなっていますので、その辺の機能があれば、もっと便利になると思います。

今後もまた何かこの製品の使い方を”発見”したら、メモしていきたいと思っています。

2011年3月 5日 (土)

ディラック

今回製作した「3DサラウンドPC」で、自作PCの祭典2010のディラック賞をいただきました。
男子たるもの、コンテストに応募しようと思ったときから本当はグランプリを目指していたのですが、だんだん作ること自体に熱中しはじめ、ベンチマークとかどうでもよくなって、見栄えやギミックにばかり時間をかけていたのですが、そんなのを選定していただいたスポンサーの(株)ディラックのご担当コメントによれば
「ポイントとしては綺麗に配管されている点ですね。-中略- 製作日記も読ませていただいたのですが、チューブやフィッティングにもこだわられたその姿勢に、ただただ感服するばかりです。(発表ページより転載)」

とのこと。よく見ていただいて、こちらこそありがとうございます!
商品も送ってきました。何に使おうかなぁ。。いっそ今のPC A77F機の側面に這わせようかな。

Dirac

次はちゃんとグランプリ捕獲への戦略を立てて内容組み立てたいと思います。

ディラックさんへのお礼に、Lian Liらしいアルミ地を強調した写真を1枚。

Lianli

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